嘱託犬審査会「アンズ」の子「エリー」が初挑戦

来年の嘱託警察犬を選ぶ県警の審査会が16日、水戸市中河内町の那珂川河川敷で開かれ、訓練を積んだシェパードやゴールデンレトリバーなど計43頭が参加。2016年1月に県警初の小型警察犬となった「アンズ」(雌、5歳)の子「エリー」(雌、1歳)が初めて参加し、親子2代での採用を目指した。
 審査会は、においから犯人の逃走経路を追い遺留品を探し出す「足跡追及」と、目的のにおいを嗅いだ後、選別台に置かれた5種類の布から同じにおいを選ぶ「臭気選別」の2部門で行われた。
 エリーは「足跡追及」の部に参加し、軽快な足取りで足跡をたどり、全ての遺留品を見つけることに成功した。4年連続の採用を目指すアンズも母親の貫禄で完璧にこなした。
 飼い主で指導士の鈴木博房さん(68)は「親子そろって嘱託されれば」と期待した。行方不明者の捜索活動などは、家族が大ごとにしたくないケースもあることから、鈴木さんは「トイプードルは見た目では捜索活動をしているようには見えない。活躍の場はさまざまある」と強調した。
 このほか、足跡の部にはシバイヌの「ソイ」(オス、3歳)も参加。採用されれば県警初のシバイヌ警察犬となるが、飼い主で指導士の室井一男さん(68)は「どんな結果が出ても悔いのない出来だった」と相棒をねぎらった。
 結果発表は12月。嘱託期間は来年1月から1年間。県警鑑識課によると、今年採用の嘱託警察犬は26頭。出動は10月末時点で計110回に上る。同課の雨沢徳夫管理官は「それぞれの犬種の特長を生かし活躍してもらいたい」と語った。

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